現役パティシエと学ぶ、お菓子の歴史

ヨーロッパを中心にお菓子の誕生から現在まで、その背景も一緒に学んでいきましょう。

「ビスキュイ」 ①

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ビスキュイについてです。

 

この言葉は、16世紀までさかのぼると、元々“bescuit” =二度焼く  と言う言葉で使われていました。

最初は、貧しい人々や巡礼に配る為に修道院が作っていた二度焼きしたパンの事でした。

 

そのうち、小さくて丸い、両面を焼いて石のように硬くて、日持ちのする焼き菓子を考えつきます。これは現代のビスコット、“ラスク”の先祖で、兵士や長旅に出る人の必需品でした。

 

ですが17世紀ごろから、パウンドケーキやスポンジケーキの様な物もビスキュイと呼ばれるようになりました。理由は分かりません…

 

確かに現代でもお菓子業界では、ケーキのパーツであるしっとりとしたスポンジ生地を、ビスキュイと呼ぶ事が多いと思います。けれどもまた、元々の意味のように、完全に乾いた“フールセック”、サブレ、ビスケットと呼ばれる物たちもまた「ビスキュイ」であることは確かなのです。

 

こちらはフランス土産のビスケット缶です!

 

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左上に“Biscuitier”=ビスキュイ職人 と書いてあります。柄が可愛くて、中身がなくなった今もお茶の葉入れとして使っています…

 

可愛い柄が多いビスケット缶。

私の様に捨てられず、集めている方もいるのではないでしょうか。

次回はこのビスケット缶にまつわるお話を書きたいと思います。

 

 

 

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